第2章 そういうところが好きじゃないんだ
ギュウと身を締め付けられる感触。伊豆くんは私の言葉を聞くが早いか、即座に抱きしめてきた。
「伊豆、くん…くるしい…」
「桃浜…桃浜…っ」
伊豆くんの唇と私の唇が重なる。先ほども思ったけど、欲情しきった時の彼は本当に獣みたいだ。べちゃべちゃと私の口を貪ってくる。そして手をセーラーの下に入れ、私の胸をぐにぐにと揉みしだく。
「桃浜のおっぱい…大きい…柔らかい…すごく好きだ…。食べてしまいたい」
「ん…っふ…。ホントに食べちゃ、ダメ、だよ…」
私は笑うように言った。彼は私の口から離れると、胸の中に顔をうずめ、唾液をなすりつけるようにして舐め続けた。
「っはぁ…ん…伊豆く…ぅん…」
「声、たまんない…」
食べちゃだめという私の言葉を素直に聞き入れ、彼の胸への愛撫はとても柔らかだった。こちらが焦れったく思えるほどのソフトタッチに疼いて、私は思わず脚をすり合わせた。
「なんだ…桃浜、感じてるのか?」
「やぁ…そんな、こと…な…んん…」
「だってホラ、脚」
伊豆くんがスルリと太ももを撫でた。私は身じろぎをして彼の首に腕を回す。
「触って、いいんだよな桃浜」
返事の代わりに伊豆くんの耳を甘噛みして、熱い息をかける。
「桃浜…」
伊豆くんの手がスカートの中に伸びる。ゆっくりと、愛おしむようにさする。私ははやく私の熱いところを触ってほしくて、彼を抱く腕に力を込めた。
「伊豆、くん…」