• テキストサイズ

時の恋人【ONE PIECE】

第3章 後編 愛する彼女と死の外科医




「……っ!!」

ローは目を覚ました。


そして慌てたように起き上がると、ラミアが驚いたような表情で見ていた。


「……気が付いたの?」


突然のことにラミアは戸惑っていたが、ローが意識を取り戻したことに安堵のため息を吐いた。



ローが倒れて数時間後。

ユーリの様子を見に来た看護師が、室内で倒れているローをを発見した。


すぐに院内の人々はローの体内を蝕んでいる毒を取り除くため、必死に治療を行った。

しかしフレバンスの院内には、彼の毒を解毒できるものがなかった。

その事実は、彼らを絶望の底へ叩き落とした。

国王である彼を死なせたくないのは勿論、今までお世話になったローを死なせるわけにはいかなかった。

彼らは必死で解毒の方法を調べていた。

例え助かる可能性が残っていなくても、諦めるわけにはいかなかったのだ。



そしてそんな時だろうか、運よくラミアがローを訪ねてきた。

ローをというよりユーリの様子を見に来ただけなのだが、彼女が来てくれたことによりローは一命を取り留めることができた。

ラミアは医療に長けているだけでなく、薬剤にも詳しい。

だからローの解毒剤をすぐに作り、彼を助けたのだ。







「ユーリはどこだ?」

ローはまだ身体は本調子ではないが、そんなことを言っている場合ではなかった。

早くユーリを探して止めなければ、彼女の心は壊れてしまう。



「……彼女は…」


そしてそんなローにラミアは少し表情を曇らせると、ユーリが今どうしているのか話してくれた。

本当はもう少し安静にするべきなのだが、今の彼には何を言っても無駄だろう。





ユーリは今、ギルベルトの国で政府と戦っている。

ローが意識を失っていたのは一週間。

その間、色々なことが起きていた。





/ 576ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp