• テキストサイズ

時の恋人【ONE PIECE】

第3章 後編 愛する彼女と死の外科医






ユーリはローに案内され、小さな丘にきた。

小さな丘と言っても十分にフレバンスを見渡すことができる。

この場所は、ローが幼いころ妹と一緒に遊んでいた場所だと教えてくれた。

今は木々も枯れて花も咲いていないが、きっと当時は美しい場所だったのだろう。



「……さて、やりますか」


ユーリはフレバンスを眺めると、大きく深呼吸して瞳を閉じた。

その姿を背後からローは見守っていた。








(白い街フレバンス、全ての始まりの場所)


ユーリは手を前方に突き出すと、能力を発動させた。

すると、薄い膜のようなものがフレバンス全体を覆った。

ちょうどROOMのような感じだろうか。

ユーリは手を動かし、瓦礫と化した建物をまず元の姿に戻していった。

薄い膜の中で瓦礫が無重力のように浮き、形を取り戻していく。

その様子を見てローは、改めて彼女の力の凄さを実感していた。


ゆっくりと白く美しい街並みを取り戻していく。


ユーリの額から寒いなずなのに汗が流れ落ちた。

表情もだんだん険しくなっていき、大きな負担がかかっているのが分かる。

しかし背後のローに心配させないよう、ユーリは微動だにしなかった。

ローを背後に待機させたのもその為だ。





/ 576ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp