第3章 後編 愛する彼女と死の外科医
「一番最初に入れたのは14かそんくらいだろ」
「へぇ……ってそういえば私もハートの海賊団の刺青を入れたかったのを今思い出した」
「もう解散してるぞ」
「…そうなんですよ。折角例の文字が消えたのに残念だ」
ユーリはローの手を持ち上げて、興味深そうにDEATHの文字を見た。
いったい何を思って彼はこの文字を入れたのか。
ドフラミンゴを絶対殺してやるという執念なのか。
それともDEATHって文字なんかカッコよくね?という中2的なあれか。
確か刺青を入れた年齢が14歳くらいなら丁度その時期じゃないか。やだかわいい。
ユーリが笑いを堪えるために肩を震わせていると、ローが眉間にシワを寄せた。
「おまえ、変な事考えてるだろ」
「いやいや、ローがDEATHの文字をいれた理由を考えてたらおかしくなって」
耐えきれなくなったのか、笑い出すユーリをローは睨みつけた。
一応その考えた理由を聞いてみたが、よく分からなかった。どうせ碌な意味じゃないのだろう。
因みにDEATHの意味は、オペオペの力で人を救うつもりはないとかそんな感じらしい。
笑っていたユーリはあまり頭に入ってこなかったので、結局意味が分からないままだったが。