• テキストサイズ

時の恋人【ONE PIECE】

第3章 後編 愛する彼女と死の外科医






「…ローの優しい基準て何?昨日までのやつなの?」


ユーリは呼吸が整い始めると、頭が少し冷静になってきた。

なんとなく分かってはいたがきっとそうなんだろう。


「…逆に聞くが、おまえの優しい基準は何なんだ?」


ローは気をそがれた為一度ユーリから己のを引き抜くと、仰向けにしてその瞳を覗き込んだ。


「…ゆっくり、相手を労るような…イチャイチャと…」

「それを海賊のおれに言うのか?」

「えっ、海賊は関係なくない!?海賊以前に恋人…いや夫婦だよね!?相手を思いやるくらい普通にしないの!?」


ローが呆れたように言うが、ユーリの方こそ呆れていた。


なんて奴だ、唯我独尊・自分勝手・鬼畜ドSの3拍子が揃っていると思っていたが、まさかここまでとは。


ユーリはため息を吐くと、今後のお互いの為にも話し合う必要があると思った。



「今後一緒に暮らしていくなら、この課題は由々しき問題だ。流石の私もキレるぞ…てか毎回キレてやる」

「別におれは今まで通りでいいんだが」

「そりゃローは好き勝手してるからいいと思うかもしれないけど。私が駄目だから問題になっているとなぜ分からない」

「……それを言うなら、おまえだっておれを煽ってる時もあるだろうが」

「うっ、それは考え直します。だから今後の方針を変えましょう」

「別に変えなくてもこのままでいいだろ」


ユーリから誘ってくれたり積極的に来てくれるのは、寧ろ望んでるところだ。

だからわざわざそういった行動を止めようとするのは、正直意味が分からなかった。





/ 576ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp