第3章 後編 愛する彼女と死の外科医
「……っは…」
強烈な快感にローは奥歯を噛みしめると、立ったまま激しく腰を打ち付けた。
「んぁっ!やぁ…あぁ!」
…憐れな奴だな、おれなんかに惚れたばかりに。
ローは再びユーリの唇を荒く貪った。
この先逃がしてやることも、手放してやることもできないだろうな。そもそも手放せるくらいの気持ちしかないなら、数年前のあの日にすでに諦めていた。
ユーリは身体を支えることもできず、ローにされるがままだった。
壁とローに挟まれて激しく打ち付けられる動きに、目の前がチカチカとする感覚がした。
もし逃げようものなら、おれを拒もうなら、その手足を切り落としてどこかに閉じ込めてしまおうか。
ローは口づけをしながら声を押し殺して笑った。
ローがそんなことを考えていると知ったらユーリはどうするだろうか。
普通ならドン引くだろうが、何時ものように受け入れてくれるか。
ローはユーリの奥を強く抉りながら、物思いに耽っていた。