第3章 後編 愛する彼女と死の外科医
ローは中々見つけることのできないユーリに焦りを募らせると、街中をスキャンして回った。
そして暫く探し回っていると、ユーリを発見したので急いでその場に向かった。
今のユーリの能力は戦闘向きではない為、面倒ごとに巻き込まれてないか心配だったのだ。
まさかその面倒ごとに自分が巻き込まれようとしてるとは思ってもいないだろう。
(こんな時間帯に出ていきやがって!何かあったらどうするんだ!)
その出ていく原因を自分が作ったことを完全に棚に上げて、ローは舌打ちをした。
そして反応があった場所に行くと、人だかりができていた。
もしその人だかりが男であるならまたユーリを狙っている連中かと思えたのだが、どこからどうみても女ばかりだった。
ローは一度その場に立ち止まると、再度スキャンをしてみた。
しかし反応はその女達の中心をさしており、意味が分からなかった。
その中心には長身の男が立っており、なんともいけ好かない顔で女たちに口説かれていた。
ローは一体どういうことだと、眉間にシワを寄せ暫くその場に立ち尽くしたのだった。