• テキストサイズ

時の恋人【ONE PIECE】

第2章 中編 生贄の彼女と死の外科医






「ねぇ、ロー。私たち結構前から知り合いだったんだね」

「…そうだな。未だに信じらねェが」

「なんで忘れてたんだろう。もしかして幼いながらに痴呆症が!?」

「おい、それを言うならおれもそうなるだろうが」

「あぁ~うん、それもそうか。まぁあの頃はお互い大変だったしね」


二人は走り続けた。

一向に見えない出口に不安な気持ちもあるが、今は1人じゃないので怖くなかった。

幼かった姿は、いつの間にか大人の姿に戻っていた。


「洞窟長いなぁ、どこに続いてるんだろう」

「さぁな」

「あの人、満足してくれたのかな?もししてなかったら、ここでお別れだったり…」

「……」

ユーリの言葉にローは掴んでいる手に力を込めた。

ユーリもローの気持ちが伝わったようで、しっかりと握り返した。

例えこの先に続いているのが地獄だったとしても、二人は離れるつもりはなかった。




そして暫く走り続けると漸く出口が見えてきた。


二人が洞窟を抜けると、そこは月夜に照らされた船の上だった。


その船は、二人がよく知っているポーラータング号だった。











/ 576ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp