第2章 中編　生贄の彼女と死の外科医

次々と聞こえてくる声に、少年は再度意味が分からないと声を荒げた。

しかしそれ以上詳しくは教えてくれなかった。

時期が来れば意味が分かる、この時代はそろそろ終わるべきだ、そんな言葉しか聞こえなかった。


そして声が一切聞こえなくなったかと思うと、遺跡はたちまち燃え上がり崩壊していった。

ユーリ達は咄嗟に離れると迫ってくる炎から逃げるため、長い洞窟を駆け出した。










ふと視線の片隅に、妖精の姿をした人形と目があったような気がした。