• テキストサイズ

時の恋人【ONE PIECE】

第2章 中編 生贄の彼女と死の外科医






「……っ」


ふと、彼女が目を開いた。

ローは息を呑んだ。彼女の瞳は虚ろで何も映してなかった。

でも、ローのことは何とか認識できたのか、ゆっくりと視線を合わせてきた。

そしてローから流れる血を見て顔を顰めると、そっとローの身体に手を這わせた。

みるみる消えていく傷跡。


「…ユーリ…?」








右手に付けていた虹色の紐が切れて、静かに落ちていった。









ユーリが最後に使った能力は、ローの記憶の欠片を完全に繋ぎ合わせたのだ。


「何してるんだ!!やめろ!!」

ローは咄嗟にユーリの手を掴み止めたが、彼女は満足したのか、今度こそ完全にその瞳を閉じた。






/ 576ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp