第2章 中編 生贄の彼女と死の外科医
ユーリはあの後一週間ほど使用人として過ごしていた。
仕事内容はそれなりに覚えたのだが、体調がそれに比例するかのように悪化していったので、ミスを犯す頻度は変わらなかった。
「ちょっとあなた!!正直迷惑だから辞めてもらえないかしら!?」
「いやはやすみません」
「そうやって適当にいつも謝って!皆に迷惑掛けてるの分かってるでしょ!?」
ここに来てからずっと上記のように何かと同僚達に怒られていた。
ユーリはのらりくらりと交わしていたが、中々精神衛生上よくなかった。
いや、ミスする自分のせいだが、だんだん微熱から高熱に変わりつつあるユーリは最早頭があまり回らなかった。
更に嫌がらせなのか食事を抜かれることもあったが、正直食欲なんて皆無だから別に困らなかった。