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時の恋人【ONE PIECE】

第2章 中編 生贄の彼女と死の外科医







ローはゆっくりとユーリの元へ向かった。

ユーリは2年前と変わらず、大樹の前で静かに立ちこちらを見ている。

珀鉛病の進行が進み、死んでいたらどうしようと心配していたローは、取り合えず安堵した。

ユーリは微動だにせず、未だかつてない驚きの表情でこちらを凝視していた。

本当はもう少し感動して喜んでくれてもいいだろと思っていたが、状況が状況なだけに仕方ない。

現状を実感するのも、愛し合うのも、全てはここを出てからでいい。







ローはユーリの目の前まで歩みを進め、ユーリの背後にある大樹に手を付き、更に距離を縮めた。

そして未だに固まってるユーリの耳元に唇を寄せると、静かに囁いた。









「……3年前の返事を、もう一度聞きに来た」





ユーリの頬を流れる涙にローは眉をひそめる。



そして、大樹についている手に力を込めて能力を発動させた。





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