第2章 中編 生贄の彼女と死の外科医
「はぁ~あの子本当にやりやがったわ」
ローが驚愕し声を失ってると、なんとも間の抜けた声が響いてきた。
視線を向けると、そこには身に覚えのある生物が浮いていた。
たしかドレスローザに着く前にユーリと船の上で話していた人物で、先日もユーリと話していたような気がした。
「もう我慢できないから全部バラすけどさ…」
妖精は驚いているローに気に留めることなく、何度もため息を吐きながら真実を話をしていった。
トキトキの能力者はもうここから出れないこと
珀鉛病は最後握手したときにユーリが全て吸い取ったこと
ユーリの死によってローが縛られるのを恐れ、わざと嫌われるようにしたこと
ワンピースを拒めば二人とも死ぬこと
そして……
「あなたワンピースに認められたでしょ?ワンピースに認められる者の条件はね……」
トキトキの能力者に愛されていたことよ
静かに伝えた妖精の言葉は、ローをどん底に突き落とすには十分であった。