第1章 前編 時の彼女と死の外科医
「へぇ、結構大所帯の船長をしてるんですね」
ユーリは奢ってもらえるということだったので、この店に入った時から気になっていたスイーツを頼んだ。
そして彼から色々な話を聞いていた。
「たいしたもんじゃねぇよ。まだ船長になって日は浅いからな。なんとかやっていってるのも仲間に恵まれてるのが大きい」
シュライヤはコーヒを飲みながら不敵に笑った。
どうやら仲間達と毎日楽しく過ごしているようだ。
因みに仲間達は今は船で待機しており、シュライヤだけ少々野暮用があったので街に降りてきたのだ。
「てか今気づいたが、あんた5億の賞金首だろ?全然そう見えねぇな」
「そうですね、後4億9千万くらい値下げしてもいいと思います」
ユーリの答えにシュライヤは笑った。
なんとなく面白い奴と思ってくれてるのだろう。
ユーリが海賊と知っても敵対心を向けないでいてくれたのはありがたかった。
因みにシュライヤの賞金額は4億らしい。
ルフィのように悪名高い海賊を処刑していたら、何時の間にかその額になっていたとか。
船長になって日も浅いはずだが、彼の実力は相当なものだのだろう。
ユーリは尊敬の眼差しを向けた。