【イケメン戦国】お気に召すまま【修正完了しました】
第6章 ENVY
奥の間に下がると、信長様の言った通り見慣れた女中さんが待ってくれていた。
ニコニコと微笑みながら手早く着付けてくれるのに身を任せ、ぼんやりと昨日のことを思い出す。
この世の者では無い私が、皆に迷惑をかけ、お世話になりっぱなしだと、思い詰め泣いてしまった時。
それでも皆の役に立ちたいのだと言う気持ちだけはある、と意気込んだ時。
そして、秘めているつもりだけれど多分バレバレの想いを、吐露した時…
二人共、時に真剣に、時に茶化しながら聞いてくれて。
自分達のことを兄のように、父のように思え、と言ってくれた言葉は忘れられない。
無いとは思うが想い破れた時は俺の元に来い――なんて、笑いながら言ってくれたのはどちらだったっけ?
ついついにやけてしまっていたのか、私付きの女中頭さん…つるさんが、楽しげに私の顔を覗き込んだ。
「その様子ですと…
やはり首尾良く行かれたのですねぇ、千花様…
如何でした、その、殿との共寝は…?」
「ともね?えっと、楽しかったですよ!
二人共とても優しくて、」
「え!?二人、と申しますと…?」
「信長様と秀吉さん!
秀吉さん、なんか無理しちゃったみたいで。
まだ向こうで寝てますもん」
「ご無理、を…左様ですか…」
「またしたいなー、今度はもっと大勢で!
家康も、誘いたいなぁ…」
「い、家康様ですか?」