【イケメン戦国】お気に召すまま【修正完了しました】
第2章 burn
「えっ…家康、居ないんですか…」
「えぇ、そうなんです。夕餉のあと、ふらりとお独りで出られまして…
申し訳ありません、千花様」
急ぎ家康の御殿に辿り着いた私は、女中さんから家康の不在を知らされた。
しなり、と先程までの勢いが萎びて行く、が、しかし、と食い下がる。
「何処に行ったか、心当たりはありませんか?」
「うーん、そうですね…ただの散歩だとは思うのです、すぐに戻ると仰いましたから。
宜しければ、屋敷の中でお待ち下さい」
そこで、よく散歩に行く気に入りの場所があるんだ――なんていつかの世間話が思い浮かぶ。
確か、その場所は…
「なら、この近くにお花畑はありますか?」