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【イケメン戦国】お気に召すまま【修正完了しました】

第2章 burn





「奴め、小賢しい真似をしおる」


そう言いながら、高らかに笑う信長はやけに上機嫌だ。
その隣で、やきもきしている様子の秀吉が焦った口調で訊ねる。



「しかし、お館様…宜しいのですか?お館様は…」


「皆まで言うな。
その言葉、そっくり貴様に返してやる…

あれらが思い合っている事など、一目瞭然であろう」



そのきっぱりとした言葉に、秀吉は口を噤む。
それを横目に、政宗が勢い良く立ち上がった。





「俺は千花の逢瀬を見届けるぞ、こんな面白い事放っておけるか!」
「な…政宗お前、それは無粋と言うものだろう!」



立ち上がった二人を制するように、信長がかたり、と音を立て箸を置いた。
二人がはっ、と其方を見ると、信長はいつも通り、好戦的な笑みを浮かべている。



「お前達二人、千花の護衛をして参れ…

まだ日暮れ前とは言え、女の独り歩きはならぬ」


「信長様…御意!」
「三成、お前も来い」


「はい、しかし…

皆様、千花様のお相手の殿方がどなたか、ご存知なのですか?」




三成の言葉に、全員が一瞬時を止める。
光秀が堪えかねたかのように含み笑いを始めた所で、秀吉が漸く、行くぞ、と声を上げた。


ばたばたと足早に皆が出ていく中、信長が静かに告げる――




「光秀、逐一報告せい」
「ククっ。…御意」

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