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Vergiss nicht zu lacheln―進撃の巨人

第14章 傷跡




「その子は私を一切責めることはありませんでした。けれど、その子といつも一緒に居る子たちは、そうじゃなかったんです」


確か4、5人くらい居たか。
大切な友達が傷つけられ許せなかった彼女たちは、エミリを一斉に責め始めた。


『何であんたが泣いてるのよ! 泣きたいのは、本当はこの子なのに!!』
『謝ったってどうにもならないんだけど』
『怪我が治らなかったらどうすんの!?』
『しかもこの子、一週間後は家族と出掛ける予定があるのよ!? 行けなくなったらあんたの責任だから』
『ほんと、最低……』
『責任取りなさいよ』


それらの言葉が全て心に強く刺さった。
罪悪感で胸が苦しくて、辛くて仕方が無かった。

エミリは、泣きながら何度も謝り続け、ただその言葉を受けていることしかできなかった。


「……わかって、るんです……っわたしが悪いから、そう言われても、仕方ないこと。言われて、当然なんです……でも……」


それでも本音は辛かった。
苦しかった。
悲しかった。

けど、それを吐き出すのは自分じゃない。
自分にそれを言う権利なんて無い。

だから、一人でそれを抱え込むしかなかった。


「でも、せめて何かしなきゃって……その子が医務室に行く時、付き添わなきゃって……声を掛けたんです。でも……」


その場に一緒にいたその子の友達に追い返されてしまった。

『来なくていい。着いて来んな!!』

怒りの表情と鋭い目付きに、エミリは引き下がるしか無かった。


「……そりゃあ、そうですよね。友達を傷つけた張本人に居られても……嫌ですよね」


わかってる。
わかっていた。

だけど、どう責任を取れば良いか分からなくて、せめて、今自分がやるべき事はやろうと、そう思ったけど……許してくれなかった。

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