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Vergiss nicht zu lacheln―進撃の巨人

第3章 入団


解散式を終え、自由時間となった。
明日には、三年間世話になったこの兵舎を立つ。荷物を整え、夕飯を終えたエミリは、今日、入れ違いで訓練兵団に入団したエレン達に会うために、待ち合わせ場所へ向かっていた。


「あ、姉さん!!」


エミリを見つけたアルミンが、大きく手を振る。エレンとミカサもエミリに気づき、笑顔を見せた。
エミリは、足早に三人の元へ駆け寄る。


「三人とも久しぶり。ちょっと見ない間にまた大きくなったね!」

「まぁな」


会う度にどんどん身長が伸びていく三人を見ていると微笑ましくなった。エレンとミカサは、もうすぐエミリの身長を抜きそうだ。


「今日、キース教官の通過儀礼があったんでしょ? どうだったの?」

「エレンとミカサは何も言われていなかったよ。僕は思い切り怒鳴られたけど…」


怖かった、とアルミンは苦笑混じりに話す。

調査兵団の前団長であるキース・シャーディス教官は、エミリの恩師でもある。

ウォール・マリアが陥落して以降、訓練所はローゼの南区となった。そして、エルヴィンが団長に就任したと同時にキースも教官として、南区の訓練所に配属されたのだ。


「そっか。私は、キース教官が配属された時にもう一回されたよ。全員教官に問われたなぁ。『何をしにここに来た!』って」

「そうなのか? 姉さんだって……俺とミカサと同じなのに……」

「あの時は、壁が破壊された直後だったからね……それもあるんじゃないかな」


四人でベンチに座り、空を見上げながら他愛もない話をする。

こんな事も暫くは出来ないだろう。


「姉さんは何て答えたの?」

「私は……」


ミカサの質問に、エミリは言葉を詰まらせる。
答えて良いものか迷ったからだった。

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