Vergiss nicht zu lacheln―進撃の巨人
第3章 入団
訓練兵団に入団してから三年が経った。
厳しい訓練を終え、これから別々の兵団に所属するであろう101期の兵士達は皆、三年前とは違った面構えで立っていた。
「本日、諸君らは『訓練兵』を卒業する……その中で最も訓練成績が良かった上位10名を発表する。呼ばれた者は前へ。
主席、エミリ・イェーガー。二番、フィデリオ・コストナー。三番──」
主席のエミリから順に名前が呼ばれ、上位10名は前に並んだ。
あの日から二年経った。
今日までエミリは、あの日の想いや記憶を糧に厳しい訓練を乗り越え主席の成績を獲得した。
(けれど、成績なんて関係ない。大切なのはこれから…)
エミリは調査兵団を志望する。
つまり、これからは、死と隣り合わせということだ。どれだけ成績が良くても、実践で使えなければ意味がない。
「本日を持って訓練兵を卒業する諸君らには、三つの選択肢がある。
壁の強化に務め、各街を守る「駐屯兵団」。
犠牲を覚悟して壁外の巨人領域に挑む「調査兵団」。
王の元で民を統制し、秩序を守る「憲兵団」。
無論、新兵から憲兵団に入団できるのは、成績上位10名だけだ。
後日、配属兵科を問う。
本日は、これにて第101期「訓練兵団」解散式を終える…以上!」
「ハッ!」