• テキストサイズ

恋する田島様

第46章 家庭科室で…。


花井「しつれーします。」

ガラッと家庭科室のドアを開ける花井くん。
誰もいないみたい。

花井くんはそこらへんにある布切れを集めて、ミシンの前に座る。

花井「じゃー俺作るからゆっくりしてて。」

のぞみ「ありがと!」



花井くんは布を広げてくるっと振り返る。

花井「そのまえに測ってもいいか?」

花井くんが椅子から立ち上がる。


のぞみ「は、はかるって!?」

私は驚いて目を大きく見開く。

花井「わ、わりー// じゃーサイズでいいから。」

花井くんは気まずそうに目をそらす。



のぞみ「…。カップのサイズなら分かるけど、細かいセンチわかんない…。ごめん、測ってください…。」

恥ずかしくてボッと顔があつくなる。花井くんはちょっと驚いたような顔をしたが、すぐにさっと私の後ろに周って

花井「手、あげて?」

と呟く。頭の上から聞こえてくる声にビクッとなる。

花井「すぐに終わらすから。な?」

私が恥ずかしがっているから、早く終わらそうとしてくれているようだ。助けてくれている花井くんを困らすわけにはいかない。私は恥ずかしいながらも素直に手をあげた。


花井「はい、終わったからもういいよ。」


パッと顔をあげると、花井くんはミシンの方に歩いていく。


あっ、後ろ姿でも、はっきり彼の耳が赤く染まっているのが分かる。


なんとなく甘い気持ちになり、胸がキュッとしめつけられた。
/ 60ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp