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恋する田島様

第2章 2人きりの廊下


のぞみ「んじゃ、着替えてくるわ。かれん、先生来たら言っといて!」

友達の桜木かれんにそう伝えると、私は教室をでた。

田島「俺もついてく!」

ぴょんっと机を飛び越え田島もついてきた。

のぞみ「別にいいのにー、1人でも着替えられるっての」

田島「別にいいんじゃね?俺がついていきたかったんだからよー」

そういって微笑む田島。あぁ、ほんと可愛いやつだなと思う。本当に素直でいいやつだ。ちょっとバカだが。そういえば野球部の4番って言ってたなー。

のぞみ「田島って4番なの?野球うまいの?」

ん?野球の話だ!ってかんじで田島の顔がいつも以上に明るくなる。分かりやすいやつだ。

田島「そうだぜー。うまいか分かんないけど、1試合通して打てなかったことないぜ!」

のぞみ「ノーヒットだった日がないってこと?」

田島「おう!野球は厳密に楽しいんだぜ!」

田島は、絶対とかしっかりとかそういった意味で厳密という言葉を使っている。間違ってるけど可愛いから誰も指摘しない。

のぞみ「そうなんだ。そういえばお兄ちゃんも野球好きだなー。」

田島「そういえば、お前の名字って榛名だよな? もしかしてお兄ちゃん、武蔵野のエースか!?」

のぞみ「そういえばそうかも。エースやった気がする。知ってんの?」

田島「おお!知ってる知ってる! 結構、有名だぜ? だからのぞみはすんげー運動神経いいのな。」

さらっと下の名前で呼ぶ、そういうとこ本当すごいな。 コミ力すごすぎ。

のぞみ「田島には負けるわ。てか多分、お兄ちゃんより田島のがすごいと思うで?この間の運動能力テスト、田島ずば抜けてたやん、こんなに運動できる人っているんやーって、ちょっと感動したもん。」

田島はパーっと嬉しそうに笑う。

田島「ほんとか?それ、すんげー嬉しい。のぞみ、いい奴だな!」

私たちはそんな話をしながら廊下を歩いた。
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