第15章 田島とテニス+三橋くん。
今日の部活も後半のメニューに入った。
部長「んじゃ次サーブ練! ん?いや、ちょっとその前に集合!」
モモカン「ちょっと悪いわねー。この2人、今別メニューなんだけど、ちょっと1コート貸してもらってもいいかな? 田島くん、怪我してて練習できないんだけど、筋力は落としてほしくないの。だから左手でテニスをやってもらいたいの。」
モモカンの女の色気というものだろうか。
部長を始め、男全員ぽわーんとしている。
モモカン「良いわよね?テニス部さん?」
は、はい!という皆の声がはもる。
モモカンやっぱすごい。田島が毎日あんだけ、すげーすげー言う訳が分かった。
モモカンはニコッとしてグラウンドに戻っていく。
部長「まぁ、コートは余ってるしいいよな?よし、榛名!お前は田島と三橋の見守りしとけ。てか、そーしたいんだろ?」
部長ー! やっぱいい人だ。
のぞみ「は、はい!」
部長「榛名以外は、全員サーブ!!」
田島「モモカンやっぱすげー♪」
三橋「うん。すごいよ。」
のぞみ「ほんと。ん?三橋くんもけが?」
田島「三橋はけがじゃねーよ。今、俺とペア組んでんだ。それに、三橋もピッチャーメニューで他とは違うしな。」
のぞみ「ピッチャーかぁ!かっこいいね!」
三橋「そ、そ、そんなことないよ。田島くんの方がかっこいいよ。」
田島「なんだよ、のぞみ、ピッチャーが好きだったのか?んー、でも俺打つのが好きなんだよなぁ。んー、でもピッチャーでも打てるか?」
田島は首を傾げながら悩んでいる。
三橋「た、たじまくん、ピッチャー!?」
三橋の顔が青ざめる。
田島「4番エースってのも悪くねーかも!」
のぞみ「たじま!三橋困ってるでしょ? てか、あんた捕手の練習もしてるんでしょ?それ以上増やしてどーすんのよ。しかも私は田島の打ってる時が1番キラキラしてて好きよ?」
田島の目がきゅーっと大きくなる。
田島「おれ、がんばるから!厳密に!」
のぞみ「はいはい、厳密にがんばってください。」