第10章 屋上でーと②
田島「んー、可愛い顔して意外とスタイルいいとことか? あとテニスしてる時、すんげー、かっこいいし。あっ、標準語と関西弁が混ざるとことか好き! なんか可愛い!!」
のぞみ「それは小学校の低学年まで大阪おったからなぁ。考えるときは割と標準語なんやけど。」
田島「へぇー。大阪だったんだ!んー、あと、嫌いな人がいないとことか、すんげー好きだぜ。のぞみって、人に対して本気で怒ったり、嫌いになったことないだろ?」
のぞみ「んー、言われてみれば。」
田島「多分、のぞみって、自分では気づいてねーけど、すんげー心広いぜ? のぞみが人を悪く言ったり、怒ったりしたとこみたことねーもん。そういうとこ、すごいと思う。だから自然と人がのぞみのとこに集まっていくんだよ。それにのぞみは聞き上手だしな。俺がいくら喋ったって、しっかり聞いてくれる。そういうとこ大好き!」
のぞみ「そんな褒められるとは…田島って意外といろいろ見てるんだね。」
予想以上に褒められて、顔が熱くなるのがわかる。
田島「おぉ!観察眼は鋭いぜ!」
のぞみ「ありがと。私も田島のこと好き。明るくて優しくて、それにかっこいいし…」
私は恥ずかしくなってうつむいた。
田島の返事がない。
おそるおそる顔をあげると、田島は頭を抱えてうなっていた。