第3章 第57回壁外調査
女型がエレンを追っている・・・
もしその過程が成り立つならここに来た理由は一つしかない。
エルヴィン団長はここで女型を・・・。
「馬降りて抜剣してつっ立って・・・
森に入る巨人を食い止めろと。
あいつ、ふざけた命令しやがって」
ジャンはかなりイラついているようだ。
「上官じゃなきゃ誰も相手にせず聞き流せるんだが
まぁ、ヤツの心中も穏やかな気分ではないはずだ。
極限の状況で部下に無能と判断されちまった指揮官は
よく背後からの謎の負傷で死ぬって話があるが別に珍しい話でもないぞ、こりゃ」
『ジャン・・・それじゃあどうするの?』
「あ?
マジになんなよ、少しこの状況にイラついただけだ」
わたしは少しほっとする。
「どうするってそりゃあ、命令に従う。
巨人を森に入れない。
お前もそうするべきだと思うんだろ?エルフィ」
『え・・・?』
「何やらワケ知り顔だが?」
『え、えーっと・・・』
「5m級接近!!!!!!!!」
「要は・・・森の中に入れなきゃいいんだろ?
交戦する必要なんかない・・・
はずだよな?」
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