第3章 第57回壁外調査
「このままだったら撤退命令が・・・」
すると左側から緑の煙弾があがった。
「み、緑の煙弾だと?!」
『陣形の進路だけを変えて作戦続行するみたいだね』
「そ、そんな?!撤退命令じゃないの?!」
「作戦続行不可能の判断をする選択権は全兵士にあるはずだが・・・
まさか、指令班まで煙弾が届いていないのか?」
『わからなくても今の状況は決まってる。
判断に従おう』
そしてわたしは緑の煙弾をあげた。
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「おいおい、なんでこんな観光地にくるんだ?」
『わからない・・・わからないけど・・・エルヴィン団長の判断だから・・・
何か意図があってのことだと思うけど・・・』
「どんな意図だよ、そりゃ」
「総員!!!!!!!!とまれ!!!!!」
わたしたちは急に止められると馬から降りさせられた。
「いいか、新兵共。よく聞け。
我々は今から迎撃態勢に入る。抜剣して頭上待機せよ。
森に入ろうとする巨人がいれば全力で阻止するのだ!」
「え、あの班長それは・・・「黙って指示に従え!!」
班長はそのまま立体起動を使うと森の奥へと行ってしまった。
「・・・まじかよ?何がどうなってるんだ?」
「とても正気とは思えねぇ。当初の平坦拠点づくりの作戦を放棄。
その時点で尻尾を巻いてずらかるべき所を大胆にも観光名所へと寄り道。
その挙句、ただ突っ立って森に入る巨人を食い止めろと?
しかも、ろくな説明もないってのも斬新だ。」
・・・なぜ陣営をこんなところに来させたの・・・?
エルヴィン団長は・・・一体何を考えている?
いや・・・違う。考えるのはそこじゃない。
女型の巨人はエレンを追っている。
そして、団長もハンジ分隊長もそのことを知っている・・・。
そう過程する・・・そこから考えよう・・・。
だからこそのあのハンジ分隊長の言葉・・・?