第3章 第57回壁外調査
『フード・・・フードを深くまでかぶって。
あいつに顔が見えないように・・・
あいつは、わたしたちが誰か分からないうちは下手に殺せないはずだから!!』
「なるほど。
エレンかもしれんやつは殺せないとふんでか。
気休めにしては上出来。
ついでに奴の目が悪いことも期待しようか」
「エルフィお前はミカサやエレン、アルミンたちとべたべたつるんでばかりで気持ちわりいって思ってたけど・・・
やるやつだと思ってたぜ・・・」
『え??あぁ・・・どうも・・・
でも、気持ち悪いとか酷いな・・・』
わたしたちはお互いの顔を見ながら頷くと立体起動の準備に移った。
・・・あっちから来た時より大分遅くなった。
疲れたの・・・?
あの速度でまた走られたら手遅れ・・・。
今、今手を打たないと・・・。
ジャンがアンカーを巨人の足に刺した。
その瞬間巨人はわたしの乗っていた馬を吹っ飛ばした。
わたしは地面に転がり体を打ち付ける。
するとジャンがわたしを守ろうと立体起動に移った。
・・・ワイヤーを掴まれたら・・・ジャンが・・・
『ジャン!!!!!!!!!!!
死に急ぎ野郎の仇をとって!!!!!!!!!!!
そいつだ・・・・そいつに殺されたっ・・・・
右翼側で本当に死に急いでしまった・・・・
死に急ぎ野郎の仇を!!!!!!!!
わたしの幼馴染を・・・・そいつが踏みつぶしたんだ!!!
足の裏に・・・こびりついてるのを見た!!!』
するとライナーが立体起動をして直接うなじを狙った。
お願い・・・ライナー・・・
そんな願いも虚しくライナーは巨人に捕まえられぶちっという音でつぶされた・・・?
そう思った矢先 彼は巨人の指を切断しながら飛び出してきた。
そしてわたしを担ぐと走り出した。