第2章 *ひみつの…【神谷浩史】
次の日。
神谷さんが私の仕事しているところまで迎えに来てくれるというので、スタジオを出て待つ。
するとすぐに目の前に車が止まる。
「みくちゃん。おまたせ。」
『神谷さん!わざわざありがとうございます!』
「さ、乗って」
私は促されるまま車に乗り込む。
「なんの仕事だったの?」
ふいに神谷さんが話を振ってくれる。
『ドラマCDです。原作はマンガのやつで……』
「へえ。キャストは誰がいるの?」
『私も含めてみんな新人声優なんです。それも女の子ばかりなので、なんだか学校のクラスみたいで楽しいですよ!』
「そっか、女の子ばっかりなのか。よかった。」
……ん?よかった??
聞き間違いかな。まいっか。
程なくしてついた場所は、
『あの、ここは‥』
「あれ、言ってなかったっけ。俺ん家!」
ま、まさか神谷さんのお家だなんて……!!
車から降り、家の鍵を開ける神谷さん。
「さ、あがってあがって〜!」
『お、お邪魔します……』
広い。綺麗。いい匂いする。
ってなんてひどい感想だ私!!
『あ、ねこちゃん!』
「この子はにゃんこ先生っていうの。可愛いでしょ〜〜っ!
にゃーさんって呼んであげて!」
そう言ってにゃーさんを抱き上げる神谷さん。
にゃーさんに負けず劣らず可愛いです……
にゃーさんと戯れたあと、練習部屋へと案内してもらう。
「一応防音だから、叫んでも大丈夫!」
『おお〜…』
家に防音室て。さすが人気声優……
「よし、始めよう。よろしくね』
『はいっ、よろしくお願いしますっ!』