第4章 新しい恋と愛……?
※夜海
貴大に無理矢理連れて来られて、私は混乱してした。
『何なの…いきなり。』
なんて答えれば相変わらず、出来るだけ貴大に嫌われる様に……そう思うようにした。
「"何なの"はこっちのセリフだっつーの。何、無視してんだよ。……俺、お前になんかした?」
『別に…。』
少し怒り口調で言われる。
当たり前だ……貴大は何も悪くないのに、無視して、こんな態度取って…。
でも、今の私にはこうするしかない。
「別にじゃ、わかんねーだろ!何もねぇなら、なんであからさまに無視してんじゃねぇーよ!!」
貴大に言われる一言一言が、痛い…辛い…早くこの場所から立ち去りたい。
『…貴大こそ、なんなの?朝からずっと私とこ追いかけてきて、何?私のストーカーなの?』
違う……本当は心配してくれて、嬉しい。
こんなことしていて辛い…。けど……。
「は?」
『本当そう言うのやめて欲しいんだけど。迷惑だから。』
「お前、マジで言ってんの?」
『だから、そうだって!…だいたい何なの?彼女がいるくせに私に関わったりして、もっと彼女のこと考えてやりなよ!』
私がそう言うと、貴大は少し黙ってから、ずっと掴んでいた私の腕を離した。
「……あーそうかよ!
元気ねぇーし俺がお前になんかしたならって思って心配したけど、ストーカー呼ばわりされるなら、心配なんてすんじゃ無かったわ!じゃーな!!」
そう、怒鳴り散らし貴大は行ってしまった。
貴大が去っていてから、誰にも聞こえないように泣いた。
"これでいいんだと"また言い聞かせながら貴大を思っている気持ちを必死に押し殺した。