第4章 新しい恋と愛……?
※花巻
部活が終わり、ようやく下校。
今日はバレンタインってこともあり、由紀ちゃんと待ち合わするために、連絡をした。
学校を出ると石川とたまたま会った。
「あれー花巻じゃん?今部活終わりー?おつかれー!」
「お疲れ。そっちも?」
「うん!あ、でも夜海は用事があるから先に帰ったよ。」
「そ、そっか。」
それから少しだけ石川と歩いた。
すると、石川がチラチラ俺の方を見てくる。
「………。」
「な、何?」
「花巻って本当は夜海とこ大好きなんでしょ?」
「えっ!?」
ズバッと言ってくる石川に驚いた。
「女の勘舐めないでよ…。見てればわかる。それに夜海も花巻のこと好きなんだと思う。」
「………。」
「あ、ごめん。別に花巻が他のこと付き合うことに反対って訳じゃないから。……ただ、2人いつも仲いいし、付き合ったら良かったのになーって私の勝手な願いだから。」
「いや、ありがとう。そう言ってもらるだけでなんか嬉しい。……けど……もう夜海は…。」
「…花巻っ!…本当にこのままでいいの?後悔しない?」
「俺にはもう、彼女いるってわかってるでしょ?」
「そうだけど、恋ってそんな幸せなことばかりじゃないんじゃない?辛いこととか、人を傷つけることもあるかもしれないけど…それでも好きならちゃんと伝えなきゃ。」
「石川……。」
「私さ、夜海が幸せなれるなら誰と付き合ってもいいと思う…。けど今まで仲が良かった夜海と花巻が微妙な感じなのは嫌なんだ…。ちゃんとお互いけじめつけて、今までみたいな2人に戻れないの?」
「……悪い……この後予定あるんだ。」
「…ちょ、花巻…!」
石川の言葉は痛いほど心に響いた。
俺だって、夜海とこんな関係のままいたくはない。
けど、夜海に気持ちを伝えようとしたら拒否られるし、俺には彼女がいて、その彼女から夜海と仲良くしないでほしいって言われている。
…俺は…どうしたら良いんだよ……。