第3章 雨
「いや、まだ時間じゃねぇから良いけど。…話って?」
『あ…えっと………こ、これ。』
私は白い箱にピンクのリボンを結んだとを渡した。
『そ、その。この間の返事も兼ねっていうか……。』
「それって、告ったのOKって事?」
そう言われて、恥ずかしながらそっと頷く。
『う……うん。』
すると、ぎゅと優しく抱きしめられた。
「ありがと。…スゲー嬉しい。」
『ううん。……こっちこそ好きになってくれてありがとう。』
その温もりにさっきまでの緊張がおさまった。
それから少したって、並んで座り少しだけ話をした。
「けど、いいの?花巻のことは?」
『うん。…まだ少し辛くなる時はあるけど、貴大には彼女いるし、諦めついてきたから。それに…私のことをこんなに思ってくれてる人がいるんだもん…。凄く嬉しいかった…たくさん話し聞いてくれて、助けられた。……きっと私も松川とこ好きなんだと思う……。』
「そっか。それならいいんだ。」
私がそう言うと松川は少し嬉しそうな顔をした。