第3章 雨
「何、朝から騒いでんだよ。」
と、貴大がやって来た。
「あ、マッキーおはよー!」
「何って今日はバレンタインだよ!丁度2人にチョコ渡してた所ー!はい、花巻くんにも。」
由紀が先に渡した横から私も皆と同じチョコタルトを出した。
『貴大…はいコレ。』
「おぅ、サンキューな。」
『あと、この前はプリント届けに来てくれたのにひどい事言ってゴメン。』
「いや、別に気にすんなって。」
貴大がそう言ってくれて、少しホッとした。
『そう、ありがとう。じゃあ私達、美術部の皆にも渡してくるから、またあとでね。」
私はそう言って由紀と共にその場を後にした。