第1章 あなたは私の好きな人
「おーい夜海ー?」
そう言って貴大は私の顔を見てきた。
『わっ!な、何!?』
いきなり現れた貴大の顔に私は慌てて顔をそらす。
「何じゃねーよ。ボーとして歩いてたら転けるぞ。何考えてんだよ。」
『内緒ー!貴大には教えてあげなーい。』
「何だそれ?」
『いいのー!女の子には女の子の秘密があるんだから。』
「へー。つーかお前"女の子"だったんだな。」
貴大は笑って言うもんだから、私はムカッとして貴大を追い回す。
『ちょっ!!貴大それどういう意味ー!?』
「悪ぃ悪ぃ!冗談だって!!」
こんなんだけど、きっと両思いだよね?……貴大?