第2章 待っているだけじゃ始まらない恋
コンビニで松川はカフェラテを買ってくれて、少しだけコンビニの外で話した。
『今日は付き合わせちゃってごめんね。』
「俺が好きでしたことなんだし気にするんなって。」
私がそう言うと松川は笑って答えてくれた。
『ありがとう。』
それからは、私はずっと気になっていたこと聞くことにした。
『あの…さ。聞いてもいい?』
「なに?」
『私のどこが好きなの?』
自分でそんなこと聞くのは少し恥ずかしくて、松川の顔は見えなかった。
「…いろいろあるけど、最初は見ていてすげーキラキラしてるなーって思ったんだ。」
その言葉に一気に顔が赤くなったのが自分でもわかる。
そっと横目で松川を見ると、どこか懐かしそうな顔で話し出した。
「勉強や部活をしてる時や石川とかと話して時も。………それから花巻のことが好きで一生懸命恋してる姿が輝いて見えたんだよな。そしたら、そんな夜海が少しでも俺に興味持ってもらえたらなーって。」
『私が貴大とこ好きだとしても?』
「それでも!
………恋してる人、振り向かせるのは難しいけど、好きになったら嫌いにはなれないだろ。
……今になって思うよ、諦めなくて良かったって。」
『…松川…。』
優しく笑った顔は間違いなく私に向けられたもので、少し涙が出そうだった。
「とりあえず、俺は夜海のことが本気で好きだし、絶対幸せにする。だから、ちゃんと考えて、返事をして欲しい。待ってるからさ。
…じゃあまた明日な。」
『う、うん。』
手を振って帰る姿に心が揺らいだ気がした。