第2章 待っているだけじゃ始まらない恋
『つ、疲れた…。』
帰りのHRを終えた私は由紀と美術室に向かって歩いてた。
「気疲れだね…。夜海、ずっと花巻こと気にしてたから。」
由紀はポンポンと下がった私の肩を叩く。
『だ、だって声かけられてどんな顔してなんて言えばいいか、わかんないんだもん。』
「いつも通りでいいんじゃない?悩んでたことが解決してスッキリしたって言ってたじゃん。」
『そ、そうだけど。いつも通りっどんなだっけ?』
「んー仲のいい幼馴染みみたいな?男友達みたいな?夜海は花巻が彼氏じゃなくてもそういう関係でいたいんでしょ?」
『う、うん。…でも彼女さんそういうの許してくれるかな?』
私の望みはそうなんだけど、自分の彼氏が他の女子と仲良くしてるのを見て嫌じゃないだろうか?
私だったらきっと嫉妬してまう。
いくら、私を1番に思っていても。
「あー……。それはわからないかも……。」
『だよね……。』
「と、とにかく!今は部活に集中!!夜海、心情が絵に表れることあるんだからさ!」
少し無理やりに話を変えて今度さっきよりも少し強く私の方を叩いた。
『わかってるよー!』