第2章 待っているだけじゃ始まらない恋
その後、私は家に帰らず、ただ町中を歩いていた。
まだ、現実を受け止められないでいる自分と、
今帰ったら、声をあげて泣いてしまう気がして、そんなの家族が心配するから出来ない。
何でこうなっちゃったのだろう……
もっと早く思いを伝えていたら変わっていたかもしれないのに……
ずっと一緒だったんだからチャンスなんていくらでもあったはずなのに……
自惚れてた自分が恥ずかしい……
貴大の気持ちを変わった気になっている自分が馬鹿みたいじゃん……
思えば思うほど、後悔と悲しいでいっばいにな
重い足取りで街中を歩いていたら
『きゃ!』
「おっと!?」
下を向いていたせい
角を曲がってきた人にぶつかってしまった。