第6章 春と新しい日々
そして、委員会の会議の日。
学年ごとに席に座っていると聞き覚えある声が聞こえた。
「よ!夜海。」
『松川!そっちもまた図書委員?』
知ってる人がいてホッとする。
あとは委員長を決めることだけ…。
私は部長になったし大丈夫だよね…。
「まぁーな。なんだかんだで好きなんだよなー。」
『へ?』
「図書委員。やることは多いけど本読めるし、静かだし。」
『私も同じ理由ー。』
そんなことを話してるとガラッと図書室のドアが空いて図書委員の顧問が入ってきた。
「よーし、揃ってるなー委員会会議始めるぞー!」
「早速だが、まず委員長を決めたいんだが、誰か立候補いないか?」
そういったものの、初めは誰も手を挙げなかった。
(はぁ…、いないよねー自分から委員会になりたい物好きなんて…)
そう思って、どうか自分にだけは当たりませんようにと願っていると。
「はい、俺やってもいいですよ。」
隣に座っていた松川が手を挙げてそう言った。
「おー、松川やってくれるか!」
「まぁ、いいですよ。ただ、1つ条件がありまして、夜海を副委員長にしてください。」
『へ!?』
突然言われて戸惑っているけど。
「夜海は前回も図書委員でしたし、
いろいろわかっていると思うんで。」
「そうか、夜海いいか?」
話は進み…。
『まぁ、委員長じゃなければ。』
委員長にならないことが1番の願いだったため引き受けることにした。
「よーし、じゃあ決まりだな。あとの実行は2人に頼んだ。
いい生徒も持てて嬉しいよ。」
『は、はぁ…。』
どこか熱血そうだか面倒くさがりなとこもあって、
基本は生徒に任せっきりなのだ。図書委員の顧問の鮎沢隼人という人は。