第6章 春と新しい日々
「あ!クラス表見た?」
パンっと手を叩いて由紀が聞いてきた。
『うん!由紀も同じクラスだよー!』
「私もってことは2人はまーた緒だったんだー!」
せっかく教えてあげたのに、由紀は私と貴大が同じクラスだと知り、からかう様に言ってきた。
「本当、お前らクラス離れねーな。どうなってんの?」
「俺に聞くなよ!!」
横では貴大も松川に同じようにからかわれていた。
「まぁまぁ、高校最後の1年間も一緒にいられるんだから良かったね〜!」
由紀はぽんぽんと肩を叩いて楽しそうに言う。
『ちょっと、面白がってるでしょ?!』
「さぁー?」
由紀はそのまま逃げるように校舎に入って行った。
『あっ!待ってよ!!』
私はそんな由紀を追いかけて行った。