• テキストサイズ

【戦国BASARA】極道パロ

第5章 蒼き竜と虎の娘⑤~約束の杯~



「そうじゃ…本当は父親らしく、一発くらい殴ってやりたい気もするが…それは別の奴に譲るとする」



別の奴。

その言葉に、信玄公以外にも殴られる予定に入っていた人物を思い出す。

悔しいけれど、誰よりもゆきの傍で、

妬けるほど、誰よりもゆきのことを、大事に想っていた

真っ直ぐな男を。




「…元より、そのつもりだ」


殴ったくらいでは、治まらない想いを、彼は抱えているだらう。

それでも、俺だって譲れない。


愛しい女は、たった一人だから。





「そうか」


信玄公は満足気に微笑んで、酒を手にとった。


「独眼竜よ、娘を頼むぞ。…義父よりの一献、受け取ってくれるか」



「有り難く、頂戴する」



必ず幸せにすると、父親に約束した、誓いの杯。


この日の酒の味は、

一生忘れられないと思った…。








○to be continued…○
/ 37ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp