第1章 君が一番【ジャッカル桑原】
「……ってっめぇ!!!ぶた!!!このやろぉ!!!」
「な、!何キレてんだよ!」
「お前、何百個ももらってんだろぉがぁ!!!!!」
「ちょっ!!夢子!!」
「いや、お前、いくら俺が天才的にモテるとは言え、百個はいいすぎだぜぃ!」
「褒めてねえんだよぉ!!!
返せっ!今すぐ返せ!この怪盗ぶた野郎!」
じたばたと暴れる私をゆきがなんとか止めて、どーどー、といってくる。
「ゆきぃ…」
「ブン太、謝んなさい。」
ゆきとぶたは、幼馴染である。ついでに言うと元恋人。別れた理由は、お互いやっぱり幼馴染だね、ってなったって言ってたけど本当のところは知らない。私から見れば、まだ2人とも恋人のように息ぴったりだし。
「ご、ごめんって…」
「…ほら夢子。」
「………」
「はぁ…」
私が許さないという態度を見せて、ため息をつくゆき。その一方でなぜかぶたがキレる。