第6章 演技って大変……
僕は裕斗君の隣に正座して座りノートを覗き込む。
裕斗君は一瞬隠すような仕草を見せる。
そんな裕斗君の手を握り、
「僕にも手伝わせてください。僕のドラマなんで。」
「けど……これはお前に……それに、もう遅いしお前は寝るべきだ。」
「……眠れないので……お願いします、僕にも手伝わせてください……少しだけでいいので……」
少しでも裕斗君にお返しがしたかった。
台本読みのコツとか教えてくれたし……それに、倒れた僕をベッドに運んでくれた。
「……じゃあ、少しだけな。」
「はい!」