第5章 好きなんだ
瑞希side
『Let's go!!』
CMが終わり、僕達の出番だ。
歌い出しから歓声が上がる。
裕斗君の言葉が未だに気になっていたけど、今は集中しなきゃ!!
『ここからまた始まる 君と僕のstory』
生歌番組だから普通のコンサートよりは1曲が短い。
あっという間に後半。
ダンスは今のところノーミス。
ちゃんとカメラも確認しながら自分のところに来たらアピールする事って真広君に言われてた。
お客さんは会場に居る人だけじゃなくてカメラの向こうにも居るからって……
ダンスと歌で精一杯になってたけど……
カメラのこと思い出せて良かった!
自分のパートもしっかり歌えたし、ダンスもミスしなかった。
ただ……息が……
もっと体力つけよう……
「StarPieceの皆さんありがとうございました!それではまた来週!!」
MCが最後を締め、僕達はステージの上から手を振る。
「お疲れ様でした!!」
「「「「「おつかれさまでーす」」」」」
五人揃って挨拶をし、テレビ局を出た。
何だろ……ずっと力が入ってたからいつもより疲労感が……
「今日はお疲れ様。ひとまず家に帰って今日の反省会したいんだけど……瑞希は明日も早いもんな。確かドラマ撮影の顔合わせと打ち合わせだっけ?」
「あ、はい!でも大丈夫です!反省会はちゃんと参加しないと!僕は特に分からないことばかりなので!!」
「分かった。じゃあ、ぱぱっと終わらせよう。」
真広君見たいに人に上手く指示できるようになりたいな……そういう所もほんとにかっこいい。
と言っても僕は指示する側には一生ならないだろうけど……
せめて周りを見て動けるようになりたい……