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星のカケラ【R18】

第5章 好きなんだ


瑞希side

「え、何かエピソードとかあるんですか?」

MCの女性がニヤニヤと何か期待しながら尋ねてきた。

「俺、恋愛経験とか無くて本当の好きとか分からないんです。けど、最近何となくわかってきた気がします。『好き』ってこんな感じなのかとか『どうしたら伝わるのか』とか……恋愛経験がない癖によくラブソングとかバラード歌えたなって感じですけど。けど、今実感してるからこそこれから先、歌う曲とかにもより感情移入しやすいと思います。」

恋愛経験が無かったって……
それって付き合ったことも無いってこと?
じゃあ、僕にした事とかも初めて……?

「ゆ、裕斗さん、それって今好きな人がいるってことですか?!」

ちょ、まって!
僕、完全に話に引き込まれてたけど!
流石に本当に答えすぎでは!?
仮にもアイドルなんだし、恋愛禁止って事務所ではないけどこの話はやばいんじゃ!?

「……たぶん?けど、俺最低なことしちゃったみたいで、今かなり避けられてますよ。だから諦めてるし、そもそもアイドルなんで恋人を作る気はありません。ただ、思いさえ伝わってくれればいいです。せめて仲直りだけでもできたらいいですけど。」

ん?
これって僕の事じゃ……ないよね?
いやいや、流石に自意識過剰すぎるよ!!

「そうなんですね……仲直りできるといいですね(笑)」

あれ……周りは普通にしてる……
ファンだったら騒ぐよね?
まぁ、でも付き合ってるって訳じゃないし……そこまでにはならないのかも……?

「では!最後の質問にしましょう!!」

「瑞希引きなよ!」

圭くんが勧めてくる。

「えっと……じゃあ……」

箱の中に手を入れる。
うわっ……結構入ってるなぁ……
んー……変なの当りませんように!!

僕は勢いよく取り出し紙をゆっくりと開く……

「『自分の直そうと思うところはなんですか?』……」

普通の質問きたぁぁぁ!
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