第5章 好きなんだ
瑞希side
「続いてはStarPieceのみなさんでーす!と、その前に!StarPieceの質問コーナー!!」
女性MCがテンション高く進めていく。
MCによると……
メンバーの1人が箱の中から1枚目だけ選んで取り出す。
その紙に書かれた質問に全員が答えるという簡単な方法。
「よし!じゃあ、俺トップバッターね!」
圭君がガサガサと箱の中をさぐりながら選び出す。
「えーと……『メンバーで一緒に住んでると聞きましたが、お互い驚いた事はありますか?』だって!」
圭君が読み上げ、僕らは考える。
「うーん……あ!」
圭くんが思い出したかのように声をあげる。
「俺、瑞希がいっぱい食べることかな!」
「え!?僕!?」
「こんなに細いのに結構食べるんだよ!身長は伸びないみたいだけどね!(笑)」
「よ、余計な事言わなくていいです!////」
「あ、でも確かによく食べるよね。さっきもメイク中に差し入れのお菓子見て目キラキラさせてたから『食べていいよ』って言ったら遠慮なく貰ってたもんね(笑)」
隼也君まで……
恥ずかしいんですけど……
「へー、意外ですね!そんなに細いのに!羨ましい!!」
MCがそんな事を言って話が進んで行く。
もう僕の話はいいです……
「さ、続けましょう!次はどなたが引きますか?」
「じゃ、俺行こうかな。」
真広君が箱の中に手を入れる。
「えっと……『それぞれ、これは苦手だなって思うことはありますか?』うーん……俺は料理かな。料理が得意なのは隼也だから普段台所にも立たないし。行く時は飲み物飲む時だけ(笑)」
観客の笑い声があがる。
「俺はダンス得意だけど、歌はそこまで無いかな。」
え、結構上手なのに。
「俺は機械音痴(笑)」
隼也さん手先器用なのに?
「ぼ、僕は……ダンスです……コンサート前とかかなり苦戦してました(笑)」
残りは裕斗くん。
この人苦手な事とかあるのかな?
「俺は……人付き合い……」
人付き合い……まぁ、確かに苦手そう。
「俺、どちらかと言うと人見知りなんです。極度ではないんですけど。特に恋愛とか苦手です。」
恋……愛……?
何故かその言葉に引っかかった。