第5章 好きなんだ
瑞希side
今回の衣装はライブと違ってシンプル。
他の共演者もいるから目立ちすぎない物にしようってなったらしい。
衣装は皆似てるけど、若干違ってる。
「どうですかね?」
「うん!ばっちり!似合ってるよ!」
着こなせるか不安だったけど、良かった!
次はメイク。
髪型はワックスで少し変わった。
学校じゃワックスとか禁止だからこんな髪型違和感がある。
どうしよ。
大輝のおかげで少しは治まったんだけど……
準備が整っていく度に緊張感が増す。
ふと見ると目の前にお菓子があった。
わぁ、食べたい……
食べていいのかな?
いいのかな!?
「ふふ、食べていいよ。それ差し入れだから。」
横にいた隼也君が笑ってそう言った。
「い、いただきます!」
僕はクッキーをひとつだけ貰って口に入れる。
「おいしぃ……////」
「ぷ、ははは(笑)」
「な、何ですか!?」
「いや、何でもないよ(笑)」
何か付いてる!?
鏡を見ると口に食べカスが付いていた。
慌ててぬぐい取る。
食べたら何か緊張解れてきた。