第5章 好きなんだ
瑞希side
「StarPieceの皆さんリハ入りまーす」
5人声を揃えて「よろしくお願いしまーす」と言って入る。
ステージに立ち、場所確認をする。
あ、入江さんと青山さん来てる。
青山さん汗だくだし……
入江さんは呑気に手振ってるし。
青山さん、お疲れ様です!
曲が流れ始める。
今回歌うのは『START!』
踊りの確認と、自分のパートも確認したからリハーサルは完璧にいった。
後はこれを本番にするだけ。
でも1番不安なのは……
MC中の話……
上手く話せるといいんだけど……
控え室に戻り昼食をとる。
「皆いい感じだったよー!後は喋りだけだね!瑞希くん!」
入江さんが満面の笑みで見てくる。
「ひっ!結構緊張してるんでプレッシャーかけないでください!」
ほんとにやばい。
あのステージにさらにお客さんが来るんだよね……
「あ、瑞希ー。カメラは赤く光ったら撮られてるって事だからちゃんとアピールしなきゃ駄目だよ!」
「圭君……僕、そんな余裕あるかどうか……」
「大丈夫だって!」
そう簡単に言いますけど……
あ、電話だ……大輝?
「ごめんなさい、ちょっと電話してきます。」
「はいよー。」
僕は控え室の外に出て電話を取る。
「もしもし、大輝?」
『おー、ごめん、忙しかったか?』
「ううん!お昼中だったよ!そっか!学校も昼休み中か!」
『あぁ。』
「どうかした?」
『いや、瑞希緊張してるだろうなぁって思ってな。』
「うぅ〜、だーいーきー!声が聞けるだけでもうれしいよぉ!」
『そっかそっか(笑)……頑張れよ、俺生放送観るからさ(笑)』
「う、うん!できれば見て欲しくないけど!」
『クラスの奴はほとんど観るって言ってたぞ(笑)』
「まじかぁ……」
何か大輝の声聞いたら緊張解れたかも!
「ありがとう!大輝!じゃあ、そろそろ切るね!」
電話を切って再び控え室に戻った。