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星のカケラ【R18】

第5章 好きなんだ


瑞希side

「ちょっ!////」

裕斗くんは僕の手を引いてドンドン歩いていく。

着いた場所は、以前、裕斗くんが酔って倒れた所だ。

「ここでいい。」

「な、なんなんですか?!////」

僕は裕斗くんの顔をまだ見ることが出来ず背けていた。

「……今朝……何で俺の横で寝ていた?」

……は?

「え、覚えてないんですか?」

「?なんかあったか?」

嘘……覚えてないの?
『好き』って言った後、僕を襲ってきた事を?

なにそれ……
僕……

「ファーストキス……だったのに……」

僕は聞こえないくらいボソボソと話した。

「……ファーストキス?」

何か……ムカついてきた!!

「『好き』って言ってきたじゃないですか?!しかも……その後、無理矢理!!////」

すごく痛かったし、怖かった!
今日だってずっと考えてた!!


「あぁ……そうですよね、覚えてないですよね。だって酔ってたんですもん……」

「瑞希?何言って……」

「今日、ずっと考えたんです!裕斗くんのあの言動の意味なんだろうって!凄く怖くて、痛くて……でも……不思議と嫌じゃなくなって……あぁ、僕も好きなのかなって……思ってたのに!!」

裕斗くんはきっと酔ったら平気で誰にでもあんな事するんだ。
僕は初めてでも裕斗くんはファーストキスくらい既に無くなってるんだ……

「ごめんなさい……先に帰ります。」

僕は裕斗くんを置いて先に事務所から出た。

何で……こんな失恋したみたいな感情になってるんだろう……
きっとこれはただの錯覚……あんな事言われたから勘違いしてるだけ……
恋なんかじゃない……

僕はそう心に呼びかけた。
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