第4章 初恋
瑞希が『StarPiece』のメンバーになったと聞いた時は驚きと怒りがあった。
何で親友である俺に伝えてくれなかったのか?
それに……アイドルって事は多くの人に存在を知られ、たくさんの人達に好かれる。
俺のモノじゃなくなる……
正直、許せなかった。メンバー入りには反対だった。
けど、瑞希がやりたいと言ったんだ。
あんな顔見たら流石に怒ることなんてできなかった。
ステージに立つ瑞希はキラキラしていた。
かっこよくて、一生懸命で、楽しそうで……可愛くて……
そんな瑞希も好きになれた。
ファンになったけど本当の感情はそれ以上……
親友だけど、手の届かない存在になってしまった。
こんな事なら早く告白しておけば良かった。
そしたらもう少し近い関係だったかもしれない。
勇気……付けたいな……