第3章 素直な気持ち
「たくっ……お前さ一応有名人なんだから気をつけろよ?特にファンに余り優しすぎると勘違いされるからな?」
「うん……今回で反省しました。」
大輝と久しぶりに帰るな……
やっぱ隣り歩いてると安心する。
「……瑞希……お前、上手くやれてるか?」
「うん……まぁね。」
「そっか、ならいいけど……」
隣りを歩いている大輝が急に立ち止まった。
「どうしたの?はぅ?!////」
えー?!
なになになに?!
急に後ろから抱きしめられた。
あったかい……じゃなくて!!
「だ、大輝?」
「……最近……お前と話してなかったし……周りからキャーキャー言われてるお前見てさ、何かイライラした。遠い存在になった気がして。瑞希は……その……俺の物って言いたくなったり……ごめん、ついこんな事……////」
大輝の心臓ドキドキいってるのが伝わって来る。
「大丈夫だよ。こっちこそごめんね?心配しなくても大輝はずっと僕の親友だから。」
「親友か……」
大輝が僕から離れる。
あれ?ちょっと悲しそう……何かあったのかな?
「ありがとう、瑞希。もう大丈夫!」
「うん、ならいいけど……」
「それよりさ、悩みとかないの?俺でよければ相談のるぞ?」
「あー……そうだな……じゃあ、1つだけいいかな?」
「おう!」
僕達は近くの公園までやってきて、誰もいないブランコに座って話した。
何かドラマのワンシーンみたい。
「あのね、メンバーの裕斗くんわかる?」
「あー、あのお前の推しだった?」
「うん、その人のことなんだけど……(汗)」
推しだった……のは間違いない。
今じゃ、少し恥ずかしい。
「あの人さ、何考えてるか分かんなくって……すっごいきつい事言うけど時々優しくしてくれるし……僕の事嫌いなのかなって……その本音が知りたいんだけどどうしたらいいのか分からなくて……」
「うーん……まぁ、メンバーだから嫌いってことはないと思うけど……」