第3章 素直な気持ち
「はい、じゃあ自由にしてくださぁい!」
じ、自由に!?
衣装に着替えて撮影現場に戻ってきた。
けど、特に支持は無くて……
「自由にだって!どうする?まーくん!」
「そうだな……とりあえず1枚目普通に撮ってもらおうか。カメラマンさん、お願い出来ますか?」
「はーい。」
えー!?ちょ、まっ!
ポーズどうすんの?!
「瑞希、さっきみたいにしろ。」
裕斗くんが隣に来て僕の肩に手を置いたまま囁いた。
そしてカメラを見る。
そのまま僕も正面を向いてポーズを撮った。
「おぉ!これ表紙でもいいですねー!」
そんなに良かったのかな。
見てみたい……!
「ねぇ!こんなの見つけた!!ジャーン!」
圭くんが持ってきたのは花束。
凄く綺麗な花がいっぱいだ……
けど、どこからそんなものを……
「圭!ナイス!じゃあさ、これは瑞希が持てよ。センターで!」
「え!?僕!?」
無理矢理持たされる。
うぅ……どうしたらいいの?
花束って好きな人にあげたりするんだよね?
それ以外にもお祝いとか……
だったら笑顔かな……
「お疲れ様でしたー!」
終わったぁ!
何か結構頭使ったかも……
真広くんたち……なんであんなに簡単にできるんだろ……
僕も早く慣れないと……
この後はこのまま歌番組の打ち合わせか……
現時刻は13時……
学校は昼からにでも行けたらって思ってたけど……無理かな……
電話しておこう。
学校は僕がアイドルをする事を許してくれた。
意外とあっさり。
何でもこれまでの成績が良いからだとか……
勉強しててよかった……